学 長 挨 拶
佐賀大学長 長谷川 照
佐賀大学は、緑豊かな自然に囲まれた環境の中で、文化教育・経済・医・理工・農の5学部からなり、各学部の上にある大学院と併せ、学生数約7,300名を擁する総合大学です。
佐賀大学は四つの目標を掲げています。
第一の目標は、「学生中心の大学」です。20世紀は科学技術が社会を引っ張ってきました。その結果、ともすれば私たちは科学技術に偏重したバランスの崩れた社会に住んでいます。科学技術優先の社会を正し、変革するとき必ず教育改革から始まるのが常道です。今は教育が社会を先導していく時代です。佐賀大学はそれに相応しい教育を展開する必要があります。
第二の目標は、「地域と連携する大学」であることです。佐賀大学は佐賀県内の広い範囲でさまざまな分野で事業を展開しています。地域で学んだ経験を教育プログラムに採り入れる、あるいは医学系を中心に文系、理系が協力して新たな教育プログラムを開発することに挑戦しています。教育活動それ自体が佐賀地域の再生活性化に繋がることを願っています。
第三の目標は「国際化の促進」です。現在、300名を超える留学生が本学で学んでおり、就学後は、母国の経済発展の一翼を担うべく知識・技術等の習得に日夜研鑽を積んでおります。また、最近では、学生が交流している複数の大学から同時に学位を授与されることも考えられています。
第四の目標は21世紀COEと云われる研究教育拠点の育成です。海洋エネルギ-研究センタ-や佐賀県のシンクロトロン光施設での研究開発、また、有明海の再生・環境保全に向けて全学の総力を挙げて取り組みをはじめました。
佐賀大学は、この四つの目標を達成するために、学生と職員が一体となって様々な活動を行っており、すべての学術・学芸の知恵が集積され総合的な判断力をはぐくむ大学でありたいと願っています。