(文化教育学部の目的)
本学部は,学校教育課程,国際文化課程,人間環境課程及び美術・工芸課程により構成し,各々の課程の持つ特質を融合させたカリキュラムを整え,特定の専門知識に偏らない「総合知」を有する人材を育成することを目的とする。
(文化教育学部各課程の教育目的)
(1) 学校教育課程 社会的,国際的に広い視野と教養を持ち,教科内容,教育方法等について幅広く学び,教育実習の充実・高度化を通して,学校教育現場の諸問題に的確に対応できる教員を育成すること。
(2) 国際文化課程 文系専門分野に関する幅広い学識を持ち,徹底した外国語教育を通して,豊かな語学力と幅広い国際的視野を備える人材を育成すること。
(3) 人間環境課程 心身の成長と特性,地域の生活と文化及び環境の理論と技術に関する幅広い学識を身に付け,より豊かな生活を実現するための主導的役割を果たすことができる人材を育成すること。
(4) 美術・工芸課程 美術・工芸分野の理論・実践について学び,あわせて当該分野の教育について考究することを通して,美術教育者若しくは造形作家として,又は企業等において活躍できる人材を育成すること。
(文化教育学部各課程の教育目標)
(1) 学校教育課程
(1-1)教育目標 学校教育課程は,複雑で深刻な現在の教育問題の社会・歴史的背景や原因、さらにその心理的要因を理解し,それに対応できる教員を養成する。
(1-2)各選修の教育目標
教育学選修
学校の教育活動を支える様々な理論や実践のほか、子どもや教育を取り巻く幅広い理論を理解し、現代の教育上の諸問題にも的確に対応できる視野の広い教育者を養成する。
教育心理学選修
カウンセリング・マインドをもった教員を養成する科目を設定し,いじめや不登校、暴力など,学校で起こる教育上の問題を敏感に把握し,対応できる教員を養成する。
障害児教育選修
特別支援学校や小・中学校などで実施される特別支援教育を担うのに十分な授業能力を持った教員を養成する。この目標のために、障害児(者)支援に必要な知識と特別支援教育の実践的な指導方法を身につけさせる授業科目を設定する。
教科教育選修
授業実践能力を持った教員を養成するための授業科目を設定し,様々な原因による学業困難児に対しても対応できるような授業実践能力をもった教員を養成する。
理科選修・数学選修
理数離れを防ぐため,理数教育能力をもった教員を養成するための科目を設定し,理数に対する深い知識を有し,自然科学への興味と正しい理解の仕方を子供へ教育できる教員を養成する。
音楽選修
音楽を通じて,しなやかな感性を育成し,向上心につながる謙虚な学習態度を持つ子どもに育つよう教育できる教員を養成する。
(2)国際文化課程
(2-1)教育目標
国際文化課程では,広い国際的視野に立って文化の価値を産み出していく力を身につけ,国内外で活躍できる人材を育成する。
(2-2)各選修の教育目標
日本・アジア文化選修,欧米文化選修
①国際社会の理解能力を養成するための科目を設定し、国際人としての資質を形成する。
②英語だけではなく、ドイツ語・フランス語・中国語・朝鮮語を選択履修させ、外国語運用能力を高める。
③様々な場におけるコミュニケーション的指導能力、深い洞察と分析に基づいた企画力・実践力を養成する。
(3)人間環境課程
(3-1)教育目標
人間環境課程では,地球にやさしい,人にやさしい,健康に快適な生活を実現させるための力を身につけ,情報化,国際化,高齢化といった生活環境の急激な変化に対応できる人材を育成する。
(3-2)各選修の教育目標
生活・環境・技術選修
①人間生活の質的向上に資する企画立案能力や情報処理能力の強化を図る。
②環境の自然科学的基礎だけでなく、環境と行政や法律との関わりを学ばせ、幅広い観点から環境問題を理解させる。
健康福祉・スポーツ選修
①教員及び地域における指導者としてスポーツ・身体運動に関する専門的な知識と実践能力の獲得を図り、スポーツ指導者としての専門家を育成する。ボランティア活動,福祉関係科目の充実をはかり社会福祉の専門識者を養成する。
②生活問題の解決を具体的に援助できる能力を持った人材を育成する。
美術・工芸課程
(4-1)教育目標
①美術・工芸の基本的な考えを理解し、幅広い視点から造形活動を考えることが出来る基礎的な思考を養う。また、造形教育者に必要な資質の涵養にも努める。
②造形教育者、造形作家、及び企業で活躍する人材を育成する。
開講科目の設置趣旨
文化教育学部の専門教育科目は,専門基礎科目と専門科目から構成されている。
(1)専門基礎科目
文化と教育の融合を図るという文化教育学部の理念を実現するための科目であるとともに,専門分野を学修する上で,その基礎になる科目として設置されている。そのため、本学部全員にとって必修および選択必修の科目としている。
(2)専門科目
課程共通科目,学校教育科目又は教育科目,専門外国語科目,情報処理科目,選修科目,自由選択科目及び卒業研究から構成されている。
◇課程共通科目は,各課程の趣旨・特色を活かすため,所属する課程の学生が専門の素養として共通にもっておくべき学力を育てるための科目として設置されている。そのため,各課程毎に履修すべき科目が定められていて,所属する課程の学生全員が履修することとしている。
◇学校教育科目は,学校教育課程の学生が,そして教育科目は,美術・工芸課程の学生が,それぞれ必修として履修しなければならない科目として設置してる。各課程の目的に合った教育的素養を育てるための科目である。
◇専門外国語科目は,全課程の学生にとって必修の科目で,外国語の運用能力を育てるため設定している。
◇情報処理科目は,人間環境課程の学生にとって必修の科目で,情報処理能力の強化のため設定している。
◇選修科目は,各選修の特色を表す科目であり,その選修分野の主体をなす科目として設定している。必修科目と選択科目からなっており,選択科目は,めざす能力を高めるために各自で計画的に選択できるようになっている。
◇自由選択科目は,全学部の専門教育科目の中から各自の興味にしたがって選択できる科目として設定している。そのため,この自由選択科目に配当された単位数は,教員免許状取得のための科目を履修する際に利用することもできます。
◇卒業研究は,4年間にわたる学修の集大成にあたるもので,4年次の1年間を通して研究するために設定している。この卒業研究履修条件として,3年次の前学期修了までに74単位を修得していることという条件が課せられている。履修条件を満たした者は,所定の手続きにより,3年次の1月20日までにテーマと指導教員を決め,このテーマに基づいて計画的に卒業研究(論文,制作,演奏など)を進めることになる。
※履修モデルは、別冊を参照のこと。
(教育学研究科の目的)
教育学研究科は,初等中等教育において指導性を発揮しうる高度の専門的学術を授け,理論と実践の研修を通して,学校教育に関する高い実践力と研究能力を備えた人材を養成することを目的とする。
(教育学研究科各専攻の目的)
(1)学校教育専攻 教育学,教育心理学及び障害児教育の分野で基本的授業科目を設定し,教育学の理論,児童・生徒の心身の発達と学習に関する理論,障害児教育に関する理論に加え,学校経営,生徒指導及び生涯学習に関する高度の専門的知識を授け,社会的視点に立ち,学校全体を見据えうる,学校教育に関する高い実践力と研究能力を備えた人材を養成すること。
(2)教科教育専攻 各教科における教科教育に関する授業科目と教科内容に関する授業科目を設定し,その学習成果を実践面に応用するための実践授業研究と修士論文に結びつく課題研究を課すことによって,各教科に関する高度の専門的知識を授け,学校教育に関する高い実践力と研究能力を備えた人材を養成すること。